屋根にはどんな形があるの? 屋根の種類いろいろ
ふだん、道を歩いている時にはほとんど意識しない「屋根」。
しかし家が家たる本質は、この屋根にあると言っても過言ではありません。
雨風、飛来物から私たちを守ってくれる重要な構造ですが、その形状や素材については意外とご存じないのでは。
今回は「屋根の形」に注目してみます!
「家」には「屋根」がある
「家」の定義とはなんでしょうか。
「人が住めればそこは家」とか「愛があればそこは家」とか、いろいろ意見がありますが、少なくとも法律上「家」に絶対になくてはならないもの…それが「屋根」なのです。
安全な家を建てるため最低限の基準を定めた「建築基準法」という法律があります。
新築される家は全てこの「建築基準法」によって建てられる重要な法律です。
この法律では、建築物=住宅は「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの」と定義されています。
屋根と柱、屋根と壁でできているもの…それが家、ということですね。
屋根の果たす役割
屋根がなければどうなるかを想像するとその大切さはよーくわかります。
しかし、屋根は住人の命、安全を守るためだけではなく、家屋の寿命や見た目に影響したりする点でも、とても重要な部分なのです。
とくに私たちの住む日本では雨が多いため、雨じまい(雨対策)に気をつける必要があります。
例えば、フラットルーフ(陸屋根)と呼ばれる、ほぼ傾きがない平らな屋根。
スッキリとしたモダンな印象の屋根ですが、傾きが極端に少ないために、雨に要注意です。
木造建築の場合、木でできている構造部分に雨が入り込むのは腐食やトラブルの原因。
そのため、木造建築でフラットルーフを選ぶ場合は、しっかりとした防水対策ができるハウスメーカーを選ぶ必要がある、というわけです。
屋根の形いろいろ
というわけで、屋根の形にはいったいどんなものがあるのでしょうか。
日本で採用されることの多い屋根の形、代表的なものは以下の通りです。
●寄棟(よせむね)
四方に傾斜のある屋根。
台風に強く、斜線制限をクリアしやすい形。
●切妻(きりづま)
屋根の中央線から対称に、二枚の屋根面が下がる形。
雨じまいもよく、単純な形でコストも低くおさえられる。
●片流れ
屋根面が一つで、片側が下がる形。
単純な形でコストが抑えられるほか、太陽電池がたくさん載せられるため太陽光発電採用時にも選ばれることが多い。
●フラットルーフ(陸屋根)
ほぼ平らな屋根。
屋根材を使わないのでコストが削減できる。水が流れるための角度をつけ、しっかりとした防水対策が必須。
このほかに、伝統的な日本建築では上が切妻、下が寄棟の
「入母屋(いりもや)」と呼ばれる屋根もあります。
まとめ
特に家づくりに興味がある方には、住宅街をお散歩しながら屋根の形に注目してみることをおすすめします。
のこぎり型やアーチ形など珍しいデザインを見つけたり、太陽電池が載っている・材質が特殊などそれぞれのこだわりが発見できたり、ご自身の家づくりの参考になること間違いなしです。
また、屋根を見るためには、自然に上を向いて歩くことに…気分も上がるかもしれませんよ!